ひび割れ補修工
crack repair work
橋梁補修工事におけるひび割れ補修の施工方法には、ひび割れ被覆工法、ひび割れ注入工法、ひび割れ充填工法(充てん工法)があり、幅や補修目的を考慮して適切な工法を選定します。
●被覆工法:幅0.2mm以下の微細なひび割れを塗膜弾性防水材やポリマーセメントモルタルなどで被覆する工法です。表面被覆(表面を覆うこと)により、コンクリート内部への水や炭酸ガスの侵入を防ぎ、耐久性を向上させます。ひび割れ幅の挙動が大きい場合や、進行性のひび割れに適用する場合は、ひび割れ追従性に優れた補修材料の使用を推奨します。
●注入工法:幅0.2mm以上のひび割れに材料を注入する工法です。既設コンクリート部材に発生したひび割れに、低粘度の樹脂や超微粒子セメントを圧入してひび割れを閉塞することを目的とした工法です。ひび割れ部からの水分や塩化物等の浸入防止(塩害などの劣化機構)や保護施工することで、防水性能、耐久性が向上します。従来は、手動により注入を行っていたが、現在はゴムの復元力やスプリング等を使用した注入器具で注入する工法が主体となっています。
●充填工法:ひび割れ幅が1.0mm以上の比較的大きなひび割れに適用する工法です。ひび割れに沿って既設コンクリート表面を10mm程度の幅でU字にカット、その部分に補修材を充填する方法となります。補修材は、動きがあるひび割れにはシーリング材、動きがないひび割れにはポリマーセメントモルタルなどを選定します。
設置手順
- STEP.01
- 清掃
- STEP.02
- 注入プレートの貼付け
- STEP.03
- ひび割れのシール
- STEP.04
- 混練
- STEP.05
- 注入器より注入
- STEP.06
- 養生
- STEP.07
- 注入器の撤去
- STEP.08
- シール材撤去