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落橋防止装置工
落橋防止装置とは、地震や衝撃などの影響により橋げたが落下するのを防止する装置になります。橋げたを連結することにより、橋げたの水平方向への変位を制限することで落下を防ぎます。世界有数の地震国といわれる日本において、耐震補強・地震対策は必須です。阪神・淡路大震災を踏まえ、平成8年に設計基準が改定されました。国の調査報告によれば、この大震災以降の基準に基づいて設計された橋や、耐震補強を実施した橋梁やインフラは、平成23年3月の東日本大震災でも致命的な被害に至った事例はありませんでした。地震発生時には、桁が橋脚や橋台上で進行方向に移動して落下する恐れがあり、橋桁が落下しないように落橋防止工事を行います。ケーブルやチェーンなどで桁をつなぎとめ、上部構造が落下するなど致命的な状態とならないために落橋防止装置をフェールセーフとして設置します。
落橋防止装置は、落橋防止システムと呼ばれる一連の耐震補強装置のひとつを指します。平成7年(1995年)兵庫県南部地震を機に改訂された道路橋示方書で、従来の落橋防止構造の機能を明確にし、新たに落橋防止システムが構築されたものです。落橋防止システムは、桁かかり長、落橋防止構造、変位制限構造および段差防止構造から構成され、チェーン式・ケーブル連結などの装置があります。
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水平力分担構造工
水平力分担構造とは、変位制限装置とも呼ばれ、地震が発生した際、地震の水平力を橋台や橋脚の複数の箇所に分担させて受け持たせる耐震補強用の構造になり、主桁が異常に移動して支承から外れることがないように設置するストッパーのことです。橋梁の耐震性能を向上させるうえで重要な橋梁補強工事になります。阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて、道路橋示方書において水平力分担構造の設置が推奨されています。
橋台上の主桁間や橋脚上、橋脚前面に設置し、主桁の移動量を制限させる装置(鋼製ブラケット・RC突起(鉄筋コンクリート製突起))を指します。地震発生によって支承部が破壊した場合には、上部構造が橋軸直角方向に変位することを制限させる耐震補強設備です。浮上がり防止機能や2方向対応型のもの、将来的な維持管理のために支承周りを目視可能な状態を保てるメンテナンス性に優れた製品もあります。
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縁端拡幅工
震災時、支承部が破壊した場合に、橋の上部構造が下部構造から逸脱することを防止するために桁掛かり部分を進行方向に増し打ちし拡幅する工法のことです。
橋台と桁、橋脚と桁に鋼製ブラケットやコンクリート、ストッパーや連結材を用いて、上部工の変位を分散、拘束して落橋を防止する耐震補強用の工事方法のひとつとなります。
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床版・主桁・橋脚補強工
既設のRC主桁・床版、または鋼製の主桁・床版に補強部材(鋼床板等)を接着させて、主桁・床版の剛性を増すことにより耐荷力の向上を図る工法です。なお、阪神・淡路大震災では、昭和55年以前の設計基準で造られたコンクリート製の橋脚に、多くの被災事例が見られたため、橋脚用の耐震補強も非常に重要です。
炭素繊維シート・鋼板などの補強材をエポキシ樹脂にて接着させ、床版などを一体化させることで床版の耐荷力を向上させる補強は、施工後にコンクリートの劣化状況を直接目視追跡できない等の問題もあります。
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支承取替工
支承とは、温度変化による橋の伸縮の吸収や耐震性向上のために、上部工と橋台の間に設置する部材のことです。現在の耐震基準に満たないもの、経年劣化したものは取替をする必要があります。
支承取替工法は、経年劣化に伴う既設支承の機能回復や耐震補強・耐震性能の向上を目的として、現基準に適合した新しい支承に取り替える工法です。支承には様々な種類の製品があり、橋梁の構造形式、周辺の環境、施工条件等、対象構造物の条件に応じて最適な補修方法を選択します。
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ひび割れ補修工
ひび割れ補修工は、防水性及び耐久性の回復を目的として行われます。補修工法としては、被覆工法・注入工法・充填工法に大きく分類されます。コンクリートは圧縮される力に強い反面引張力には弱く、かつ変形能力の低い材料であるため本質的にひび割れを生じやすいという特徴を持ちます。
実際の補修工事では、ひび割れの発生原因や状況、ひび割れ幅の大きさ、ひび割れの挙動の有無、内部の鉄筋腐食の有無などの状況から判断して、適した工法及び材料を選択して工事を行います。
劣化機構としては、中性化・塩害・アルカリシリカ反応(ASR)・凍害・化学的腐食・疲労・風化・老化・火災などがあります。
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断面修復工
断面修復とは、既設コンクリート部材の劣化や損傷を受けた部分を除去したあとに、既設コンクリートとの一体化に優れた材料を用いて、部材を原断面に復旧する工法です。断面修復工法には、左官工法・吹付工法・充填工法の3種類があります。
小規模な断面の欠損であれば、左官によりモルタルやパテ材で修復する方法がとられ、重度の塩害や凍害で大断面での修復が必要な場合には、吹付け、または型枠を設置して注入材を充填する修復方法がとられます。
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表面保護工
表面保護工法とは、コンクリートの劣化因子の侵入を防止・抑制する具体的な工法である。表面保護工法は、点検や診断によりコンクリートの欠損があれば断面修復を実施した後に、表面処理工法を行う工法であり、表面被覆工法と表面含浸工法に分類されます。
2005年に土木学会により『表面保護工法 設計施工指針(案)』が制定され、今後ますます利活用が進む工法の1つです。
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はく落対策工
老朽化したコンクリートの剥落、ひび割れは公共インフラにおいて重大な災害の発生源となる可能性があります。はく落防止対策工とは、既存コンクリート面の劣化や変状が進み、はく落の危険性のあるコンクリートに対して、はく落を防止するおもに2種類の工法を指します。
一つは、軽量で高強度・高弾性な連続繊維シートを貼り付けるシート工法、もう一つは炭素繊維などの高性能繊維と樹脂を一体成型した軽量・薄型なFRP格子筋を設置するネット工法が代表的なものです。
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伸縮装置設置工
伸縮装置(ジョイント)とは、橋梁における橋台と床版の接続部に用いられ、気温の変化による橋梁の伸縮にともなう変形を吸収し、自動車や人が支障なく通行できるようにする装置を指します。
伸縮装置取替工とは、長年使用されることで、遊間異常や段差、周辺の舗装との凹凸が生じ、老朽化および破損した伸縮装置を新しい伸縮装置に交換する工事のことです。ジョイントは、専門メーカーから様々な種類のものが販売されており、現場条件によって選択します。